発達障害児の療育ブログ 子どもに考えさせる。エデュカチオ!「サッカーで子どもの力を引き出す 池上正さん」

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アスペルガー症候群の子(さや)を育てています。 3歳のときから療育しています。 アスペルガー症候群・自閉症・ADHDなど発達障害に役立つ情報の提供を目指しています。 ABA・TEACCHなどの方法のほかに、効果的だったことも紹介します。

06/22

Sun

2014

子どもに考えさせる。エデュカチオ!「サッカーで子どもの力を引き出す 池上正さん」

昨日のEテレ エデュカチオ!のテーマは「サッカーで子どもの力を引き出す 池上正さんでした。

 池上正さんは、ジェフ市原のコーチを経て、ジュニア世代のコーチとして京都サンガF.C.に所属しています。
 「サンガつながり隊」として全国の学校に出前授業をする活動もしています。

 番組では、木津川市立棚倉小学校に池上さんが出前授業をしたときの様子が紹介されていました。


 最初は2年生の授業です。
 「おようございます」の挨拶から始まり、拍手の数でチームを作り手をつなぐゲームをやっていました。
 子どもたちが上手くできないときでも、池上さんはどんどん次にゲームを進めていきます。

 子供たちがゲームに慣れたら、条件を難しくして、レベルを上げていきます。飽きさせないための工夫だそうです。

 

 さらにいろいろなゲームを組み合わせ、体を動かす楽しさやボールを蹴る感覚を掴んで、やがてサッカーの試合ができるような状態にもっていきます。

 ドリブルの速さを競うゲームでは、スタートに仕方や細かいルールは子供たちに決めさせていました。
 どちらが「よーいドン」と言うかなど、子供たちは話し合いで決めます。(ジャンケンで決めるのはダメだそうです)

 池上さんは命令はせず、自分たちでやるためのきっかけになるような声かけをするだけです。

 いよいよサッカーの試合をすることになりますが、試合時間はわずか2分だけの設定です。
 コートの大きさや対戦相手も自分たちで決めさせます。
 子どもたちが話し合って決める段階だけで2分があっというまに経過してしまい、池上さんの「終了!」の声に、子供たちは「(試合を)やってない!」と声をあげます。

 試合ごとにチームの仲間を組み替えていかなくてはなりません。
 映像を見ていると、子供たちが、試合を重ねるごとに、チーム作りが早くなっていくのがわかります。
 3回めには、全員が2分の中で試合をすることができるようになりました。
 

 スタジオで池上さんが話していたことですが、子どもたちにいろいろなことを任せることで「どうしようかな?」と考えだすのだそうです。
 大人が求めることとは程遠いような答えが子供たちから出てくるのはとてもよいことで、そこから想像力が鍛えられているのがみえてきます。

 試合時間を、グループ作りも含めて2分に設定することで、時間の観念をもつことができ、大人が「急げ!」と言わなくても、限られた時間の中でなんとかしようという意識が働きます。


 6年生の授業では、手をつなぎ、全員で同時に立ち上がるゲームをしていましたが、徐々に仲間の数を増やしていき、最終的にクラス全員での成功を目指します。

 みんなの輪に加われないで黙って立っている子どもたちがいて、既にチームを作っている子供たちに、「ずっと見てる人がいるけど、どうする?」と問いかけます。
 そうすると、子供たちは「入ってください」と仲間に入れてあげます。


 4年生の授業で、試合を面白くするために、「女の子がシュートを入れると100点です」というルールを提案します。
 このルールに、男の子は女の子をチームを入れたがったり、女の子は女の子だけのチームを作ろうとしたり、いろいろな発想があって、面白いのだそうです。

 
 5年生の授業では、時計回りにボールを落とさず一周させるゲームをやっていました。
 最初の方では、ボールを落とした子を責めるような様子もみられていましたが、次第に「ドンマイ!」など、相手を思いやるような言葉も出てきました。
 

 
 池上さんがこのような指導に至ったのは、ヨーロッパの少年サッカー指導用の映像を見たことがきっかけでした。
 子供たちに問いかけ、子どもが自分で答えを見つけ出す様子に衝撃を受けたそうです。
 子どもの力を信じてその力を引き出すようなコーチ像がこのときに出来上がったそうです。

 
 尾木ママは「自分で決めさせて、自分でその結果の責任をとる中で、自己肯定感が育っているような気がする。だからグングン伸びでいくし、コーチの予想以上に伸びる子もいるんじゃないかと思う」と話していました。


 
 自閉症スペクトラム障害の性質として、想像することの困難さが上げられていますが、今回見た「自分で考えさせる」ということが、自閉症スペクトラムの子に対して実践すると、どのような結果を得られるのか、興味があります。
 いろいろな考えに触れているうちに、自分の安心できる答えや考え方に行きついたりするのでしょうか。
 私の娘が池上さんの授業を受けたら、予想のつかないことだらけでドキドキしっぱなしのような気がします。

 番組で見た池上さんの授業を受けた子どもたちはどの子もとても楽しそうでした。
 自閉圏の子も・・・楽しめるかな?


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 アスペルガー症候群の子を育てている主婦です。療育や幼児教育に関心があり、読書の幅を広げています。

現在千葉県に住んでいます。出身は静岡県です。

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