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アスペルガー症候群の子(さや)を育てています。 3歳のときから療育しています。 アスペルガー症候群・自閉症・ADHDなど発達障害に役立つ情報の提供を目指しています。 ABA・TEACCHなどの方法のほかに、効果的だったことも紹介します。

09/02

Tue

2014

奥田健次先生の新刊「拝啓、アスペルガー先生 ―私の支援記録より」を読んで

臨床心理士・行動分析学者の奥田健次先生の新刊「拝啓、アスペルガー先生 ―私の支援記録より」が発売されたのでさっそく読みました。

実際に奥田先生にカウンセリングを受けたお子さんが、その子のために奥田先生が考えたオリジナルの手法で行動が変化していく様子が書かれています。

関西人の奥田先生らしい軽快な文章で楽しく読むことができました。
そして同時に、応用行動分析学(ABA)の汎用性も感じました。

しかし、奥田先生があとがきで書かれているとおり、Aくんに使った方法がBくんに使えるとは限らないのです。
原理としては応用行動分析学が根底にあっても、一人一人の子に合わせたやり方というのがあるわけですね。


一人ひとりの子どもに合わせたやり方をしなければならない、というのがABAの難しいところのような気もしますが、奥田先生のように、その子にピタリと合った方法を見つけると、行動を変化させる効果としては、他のどんな方法よりも優れているのではないでしょうか。

娘が年長まで通った療育センターは、TEACCHがベースになっている療育環境でしたが、TEACCHはABAよりも取り組みが簡易でわかりやすく、構造化をしっかりやっておけば、多くの子にとって無理のない空間や時間の流れを作ることができます。

それでも、世の中のあらゆるところがTEACCHのような構造化された場所ばかりではなく、学校というところはその最たるところなので、奥田先生のように、幼稚園や学校などで適応していくための方法を実践し、それを記録に残して下さることは、大変ありがたいと思うのです。

マネはできないけれど、ヒントは与えてくれる本です。
特に他害をする小さいお子さんにには参考になると思います。

奥田先生は、3歳から4歳の間だったら、他害は簡単に直せると書いていますが、早期介入はABAの基本ですね。
8歳を過ぎて他者に攻撃するのを許し続けると、将来、ろくなことはないと奥田先生は書いてしますが、体が大きくなって他害をすると、暴力を受けた人のダメージも強くて大変ですね。


個人的には、「自己主張を練習する」というところが私の娘にもあてはまるところがあり、参考になりました。

拝啓、アスペルガー先生  ―私の支援記録より
拝啓、アスペルガー先生 ―私の支援記録より


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 アスペルガー症候群の子を育てている主婦です。療育や幼児教育に関心があり、読書の幅を広げています。

現在千葉県に住んでいます。出身は静岡県です。

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