発達障害児の療育ブログ 中国の「赤ちゃんポスト」、障害児や病弱児ばかり入れられる、というニュースを見て

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03/09

Sun

2014

中国の「赤ちゃんポスト」、障害児や病弱児ばかり入れられる、というニュースを見て

日本で唯一ある「赤ちゃんポスト」として、慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」がありますが、中国でも、同じような「赤ちゃんポスト」が2011年から設置されるようになったそうです。



 中国の中央テレビ(CCTV)が2月11日、脳水腫を患った2歳未満の女児が福建省アモイ市の赤ちゃんポストに入れられたニュースを報じました。

 脳水腫の女児は下半身麻痺があり、「既に30万元(約500万)以上の医療費を使いましたが、このような負担を背負い続けることができません」という趣旨が書かれたメモも一緒に残されていたそうです。

 中国の赤ちゃんポストは、「棄嬰安全島」と呼ばれているそうですが、そこに入れられた新生児や幼児のうち、99%の子が何らかの病気や障害を持っているという統計も公表されたそうです。

 今年の1月28日より運用を開始した広東省広州市の「赤ちゃんポスト」は、2月10日までという僅か13日間で、51人が入れられましたが、そのうち3分の2がダウン症だといいます。

 これを受けて中国民政省は、子供に対する医療制度の拡充や障害者家庭への経済支援など、新たな制度を設けることを検討しているということでした。



 このニュース、倫理的な側面もありますが、中国の医療費事情って、どうなっているのだろうと疑問に思い、調べてみました。

 中国の公的医療保険の大きな特徴として、戸籍がある場所によって保険内容が変わるということがあるそうです。

 大枠の制度は中国全体で統一されていても、実際の運用については、省、市、県レベルで異なるということです。
 例えば、上海市の保険料の負担割合は勤務先が12%、勤労者が2%なのに対して、広州市では勤務先8%、勤務者2%となっているそうです。

 そして各保険は、基本的に戸籍のある病院での診療を対象としています。
 そこで問題となるのが、農村から都市に出稼ぎに来ているいわゆる「農民工」と呼ばれる人たちの存在で、居住している都市での医療保険の加入率が非常に低く、実質的には医療保障を受けられない状態にあるケースが多いということです。

 また、長く続いていた一人っ子政策によって、第二子以降に生まれた子で「無戸籍」となっている子が数千万人とも1億人ともいわれていて、戸籍がないゆえに医療が全額自己負担になってしまうという問題もあります。

 
 日本の「赤ちゃんポスト」とは同列には語れない背景が、中国には存在しているように思います。



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 アスペルガー症候群の子を育てている主婦です。療育や幼児教育に関心があり、読書の幅を広げています。

現在千葉県に住んでいます。出身は静岡県です。

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