発達障害児の療育ブログ Eテレ ETV特集「本当は学びたい~貧困と向き合う学習支援の現場から~」を見て

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アスペルガー症候群の子(さや)を育てています。 3歳のときから療育しています。 アスペルガー症候群・自閉症・ADHDなど発達障害に役立つ情報の提供を目指しています。 ABA・TEACCHなどの方法のほかに、効果的だったことも紹介します。

06/16

Mon

2014

Eテレ ETV特集「本当は学びたい~貧困と向き合う学習支援の現場から~」を見て

先日、NHK Eテレの ETV特集で「本当は学びたい~貧困と向き合う学習支援の現場から~」というテーマが放映されていました。


 以前、ハートネットTVなどでも同じようなテーマを扱っていましたが、子どもや若者の「貧困」が、学力格差を引き起こしているそうです。
 学力格差は不登校や高校中退などにもつながります。

 
 無料で子どもや若者たちに「学び直しの場」を提供する団体、NPO「さいたまユースサポートネット」を設立した元高校教師の青砥恭さんと、そこを必要とする人たちを取材するような内容でした。


 さいたまユースサポートネットには、「たまり場」と呼ばれる何をして過ごしてもよい自由な交流スペースが設けられています。
 たまり場には、10代から30代の若者たちが利用しているそうです。

 たまり場の隣りには、NPOの職員や学生・社会人のボランティアがマンツーマンで教えてくれる学習支援のスペースが設けられています。
 利用料は無料で、企業や団体などからの寄付で運営が成り立っています。
 青砥さんは支援の提供を無料にする事にこだわってきたそうです。
 ユースサポートネットに集まる若者の半数以上が貧困の状態で、無償の支援を必要としているからです。

 
 22歳のあきらさんは、中学時代に不登校になりました。
 あきらさんは小学校2年生の時にお父さんを事故で亡くしました。
 それ以来、お母さんがパートで働きながらあきらさんたち兄弟を育ててきました。
 あきらさんのお母さんは毎日働きづめ。仕事と家事に追われ、3時間しか睡眠がとれないお母さんに、甘えるようなことは言えませんでした。

 今日や明日の事で暮らしは精いっぱいです。
 自分の部屋も机もないような環境で、お母さんに勉強を教えてもらう事もできません。
 当然、塾や習い事にも通えません。

 あきらさんは、小学校で学力の基礎を固めることができませんでした。
 そのため、中学校に入ると、あっという間に授業についていけなくなりました。
 やがて、あきらさんが不登校になるきっかけともなる事件が起きます。
 教室でクラスメイトのお金が盗まれ、貧しさ故に真っ先にあきらさんが疑われたのです。

 現在、あきらさんは建設現場などの日雇いアルバイトを掛け持ちして生計を立てています。
 1日の稼ぎは6,000円ほどだそうです。

 あきらさんは、「高校を卒業していない、中卒の壁は厚い」と言います。
 中卒で働き始めた人の半数以上は不安定な非正規雇用で、勤務先で暴力を振るわれたり、仕事中に怪我をしても補償をしてくれないような会社もあるとのことです。
 
 
 あきらさんは、「お前の家の家族が頑張っていれば、普通の家に暮らせるし、幸せな家庭が築けたはず」と人に言われたことがあるそうです。
 私はその話を聞いて、何とも言えない悲しさを感じました。
 貧困の理由を、「家族が頑張らなかったから」と決めつける人がいるなんて・・・。


 もう一人、中学3年生のあかねさん(仮名)のことを取材していましたが、中学の授業が、塾へ行っていないと追いつかないということを知ることができました。

 あかねさんは中学1年生の2学期から不登校になりました。
 学校の授業についていけなくなった事が不登校になった原因です。

 「授業がどんどん進んじゃうんです。クラスのみんなが塾に行っていると先生が思っていて、塾に行っていない人がクラスにはほとんどいないので、とても追いつけない。
 勉強が遅れているのが恥ずかしいというか、何か劣っているような感じがして・・・。」
 
 あかねさんのお母さんは事務の仕事をしていましたが、体を壊して5年前に退職しました。
 現在もフルタイムで働くことはできず、月収はおよそ10万円だそうです。
 貯金を切り崩して生活しています。


 現在、公立中学校の生徒の70%が学習塾に通っていて、塾に対してお金をかけた人ほど、成績が向上するという統計もあるそうです。
 経済的に困窮していて塾に行かれない生徒は、塾へ行っている生徒との学力の差が開くばかりです。

 
 本当は、塾や家族が特別に勉強を教えなくても、学校だけで理解することができるのが理想なのでしょうね。

 でも、それができない学校の事情もあるのかもしれません。


 私の娘は小学校の特別支援級に通っていますが、勉強以外の活動が多いので、家庭で勉強を見てあげないと、通常級の学習の進度からは遅れてしまいます。

 私としては、娘が学校で楽しく過ごせればよいと思っているので、その状況を特に問題だと思ってはいませんが、家庭など、学校の外で勉強を教えてあげられる環境がない場合、娘が在籍しているような支援級の方針だと、国語や算数といった机上でしっかり取り組まないといけない学習がおろそかになります。

 
 番組であかねさんが言っていた「みんなが塾に行っていると先生が思っていて、どんどん先に進んでしまう」というようなことは、学校の先生全体に広がってきていることで、「勉強は塾や家庭でやっているから」という前提が出来上がっているような気がしています。

 
 さいたまユースサポートネットの代表・青砥恭さんは元高校教師だそうですが、教師だからこそ、学校が勉強について塾や家庭に頼らざるを得ない状況があるのもわかっていたのではないかと思いました。


 私は、娘が何歳になるまで勉強を見てあげられるのだろうと、ふと思いました。
 連立方程式とか、もう〇年以上も解いていないけど、教えてあげられるかしら・・・。



 
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 アスペルガー症候群の子を育てている主婦です。療育や幼児教育に関心があり、読書の幅を広げています。

現在千葉県に住んでいます。出身は静岡県です。

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