不妊治療で障害児は生まれる?あさイチ「本音で語る 不妊治療」を見て
今日のNHK あさイチは「本音で語る 不妊治療」という特集がやっていました。
不妊治療は様々な精神的苦痛と経済的負担が伴いますが、不妊治療の経験者に本音を語ってもらうことで、不妊治療のリアルな現実を知ることができました。
スタジオには、ダイアモンド☆ユカイさんと益子直美さんをゲストに招いていました。
ユカイさんは「閉塞性無精子症」ゆえに「精巣上体精子回収法(MESA)」という方法で不妊治療をした経験があります。
益子さんは42歳で不妊治療を開始し、45歳を区切りに不妊治療を「卒業」したそうです。
不妊治療の卒業を決意したとき、いつでも不妊治療が受けられる東京を離れ、湘南へ引っ越すことで、気持ちがリフレッシュし、吹っ切ることができたと益子さんは語っていました。
専門家として慶應義塾大学医学部教授で日本生殖医学会理事長の吉村泰典先生を招いていましたが、吉村先生は、「女性には生殖年齢というものがあり、多少の個人差があるものの、25歳から35歳までというのは昔から変わっていない。仕事は待ってくれるかもしれないけど、妊娠・出産は待ってくれないということを、女性も男性も知っておくべきだと思う」と話していました。
ある女性が体外受精のときの明細を見せていましたが、驚くほど高額でした。
採卵に147,000円、精子調整~媒精(活動的な精子を選び、卵子にかけること)が63,000円、胚移植(受精卵を子宮に戻すこと)が73,500円で、合計304,500円。
成功しないと、チャレンジする度にこの金額がかかるわけですね。
国から、42歳までは助成金が出るそうですが、夫婦所得730万円未満場合、一回の15万円までで、初回に受けるのが40歳未満の場合は6回まで、40~42歳までの場合は3回まで助成金を受け取れます。
助成金の額は治療費の全額を賄えるわけでもないので、何度も治療を受ける人は本当に大変ですね。
1千万円以上を不妊治療に支出した人も、番組で紹介していました。
そして、不妊治療の精神的負担の側面を主に語っていたのが、妊活イラストレーターの赤星ポテ子さんで、「赤星家の痛快ベビ待ち日記」という漫画を主婦の友社「赤ちゃんが欲しい」で連載されているそうです。
不妊治療中や出産後も周囲の人の何気ない言葉で傷ついてきた赤星さんですが、出産後、お姑さんから「不妊治療していたのに元気な子が生まれてよかったね」と言われたこともあったそうです。
番組では、「不妊治療をしても普通に健康な子が生まれるますよ」という情報を全面的に流していましたが、そうでない人もいることを知っている私には、もう少し言葉を添えた方がよいかな、と思いました。
正しくは、「不妊治療をしていても、していなくても、出産する人に障害児が生まれる可能性は等しくあります」ということではないでしょうか。
療育センターで一緒だった人で、不妊治療をした人もわりと多くいましたが、不妊治療がいけないというわけではなく、高齢出産が障害のある子が生まれる確率を高めている、ととらえることもできますね。
重い障害のある子を授かった野田聖子さんも、その原因について、卵子提供を受けた体外受精だったからとか、高齢出産だったからとか、いろいろメディアでは言われていましたが、原因を確定するのは難しいですね。
私は不妊治療をしたことがなかったので、不妊治療をした人の気持ちを知ることができてよかったと思います。
不用意な言葉で、傷つけることのないよう、接していきたいな、と思いました。
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