娘の幼稚園卒園に伴い、記憶の新しいうちにいろいろな振り返りをしています。
今回は前回の人間関係についての続きです。
我が家は転園したので、同じ地域の中で2つの幼稚園を経験しています。
以前の幼稚園は、駅に近い方だったので、駅前のマンション群の人たちも通っていました。
駅の近くに住んでいる人って、我が家も含めて、長くその地域に住んでいる人ではないことが多いですよね。
勤務先も、電車に乗って遠くへ通勤していて、「駅近」という利便性だけで住んでいたり。
なので、前の幼稚園はいろんな地域出身の方がいました。そして、マンション住まいの人がたくさんいるからか、一人っ子というのがそんなに珍しくはなかったです。
いろんな人がいるということで、お互いの「違い」を許容する範囲も今の幼稚園よりは若干、広く感じました。
娘が療育センターに通っていることや、障害があるということも、自然に「それってどんな障害なの?」「療育センターってどんなところなの?」と聞いてくる人が2人いましたが、どんな障害なのか、娘について関心をもって下さったことは、とてもありがたいことでした。
転園先の幼稚園は、以前にも書きましたが、療育センターと良好な関係の園で、肢体不自由で歩けない子も受け入れています。
歩けない子を受け入れる幼稚園は、私の住む地域では他にはないので、障害児に理解のある園だと思います。
幼稚園情報サイトなどにも「障害児を受け入れている幼稚園で、いろんな障害の子がいます」というようなコメントもされていました。
しかし、障害児が多くいるという情報は、健常児のお母さんたちにとっては「警戒しなければ」という情報にとる人もいるのではないでしょうか。
この幼稚園に転園して、「警戒されている感じ」を私はなんとなくですが、感じました。
同じ幼稚園の、療育センターで一緒の人たちも同じように感じていたようです。
転園した幼稚園は、駅からはかなり遠くにあり、田んぼや畑もあるようなところです。
土地も駅前よりは安くなっているので、一戸建てに住んで、子どもも何人かいて、長く地元に住んでいる人が多いです。
同じ苗字の人が多いのも、その土地の人が多いからだと思います。
お父さんもお母さんも同じ幼稚園出身、という家も多く、行事には家族だけでなく親戚も来ていたり、地元密着型といってもよいと思います。
親の関係に話は戻りますが、要するに、前の幼稚園の方が、親の人間関係はラクでした。
いろいろな出身の人がいるので、「人っていろいろだよね」という認識があると、障害児の親としても関わりやすかったりします。
療育センターで一緒のお母さんたちが幼稚園でも親しく接してくれたので、それが何よりもの救いなのですが。
障害というのは理解されて当然とは私は思っていないので、障害児というだけで警戒されてしまうのは仕方ないと思います。
奥田健次先生の「メリットの法則」という本もありますが、障害のある子やその親と関わるメリットってなんでしょうか。
「視野が広がる」という人もいますが、それが大きなメリットとして価値をもっていたら、私も療育で一緒のお母さんたちも、幼稚園で居心地の悪い思いはしていないと思います。
ポイントの利用しやすいお店に人が集まるように、人は無意識のうちにメリットのある方へと行動します。
私は、「そういうものだ」と開き直っているようなところもあるので、人間関係にそんなに落ち込んだりはしていません。
顔を合わせたら挨拶をする。
基本的な礼儀だけしっかりしていればよいと思います。
前の幼稚園と比べて、挨拶をしない人が多い幼稚園で、最初は「な、何?」と思ったけれど、挨拶が返ってこなくても、こちらからはちゃんとすることにしました。
幼稚園で、娘と同じクラスになった子のお母さんたちとは挨拶だけで、そんなに関わりはなかったけど、クラスの子には、私の方から話しかけていたら顔をすぐに覚えてくれて、娘を迎えに行くと「さやちゃんのママ!」といろんな子がよってきてくれたのはうれしかったです。
土日など、休みの日も園庭を開放している幼稚園なので、娘を連れて遊びにも出かけました。
遊びに行ったとき、花壇に草があるのが気になって、よく草取りをしていたら、幼稚園の近所の農家の方が、「いつもご苦労様」と野菜を下さって、その縁で、会うと立ち話をしていました。
幼稚園の親の集まりに行くのが気が重いときも、幼稚園のすぐ近くの農家の人と話したら、気持ちが軽くなったということもありました。
人間関係というのは幼稚園や学校だけではないので、一つの関係がよくなかったとしても、他の関係がうまくいっていることもあると思います。
何もかもが、万事うまくいくってことは、生きていてそうはないですよね。
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