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アスペルガー症候群の子(さや)を育てています。 3歳のときから療育しています。 アスペルガー症候群・自閉症・ADHDなど発達障害に役立つ情報の提供を目指しています。 ABA・TEACCHなどの方法のほかに、効果的だったことも紹介します。

03/26

Wed

2014

症状に合った治療。Eテレ きょうの健康「気になる子どもの発達障害 3日目」

 前回はNHK Eテレのきょうの健康「気になる子どもの発達障害 どう向き合う?」について書きました。

 今日は最終日3日目で、「症状に合った治療」というテーマについて放送されていました。

 スタジオには、横須賀市療育相談センター所長の広瀬宏之先生を迎えています。広瀬先生は、小児精神神経科医をされていて、発達障害の診断・治療が専門の方です。


 全体的に、ADHDに向けてのことが多い内容だったと思います。授業中に落ち着きがなく、衝動的で着席できず、急に教室を飛び出してしまうようなタイプの子を冒頭で例として取り上げられていました。

 発達障害における治療という概念について、広瀬宏之先生は、発達障害は原因に遺伝子が関わっていて、生まれつき脳の働きが不十分であるために起こることなので、「治る」ということではないけれど、「治療」によってそれまでできなかった事が少しずつできるようになったりすると述べていました。



 私はこの話を聞いて、療育というのは「治療」の一環なのかなぁと思ったのですが、本質的には治らない生まれつきの障害に対して、「治療」という言葉を使うのは賛否が分かれそうですね。

 番組中で使われた上の図にある「環境づくり」という言葉は生まれつきの障害のある人にとって妥当な言葉だと思いました。

 広瀬宏之先生はお薬の有効性について話していましたが、薬は症状によって考えていく必要があるということで、以下の図を使用して説明していました。



 集中したり落ち着くことができないADHDの子の例をあげて、薬を服用することで、「落ち着く」ということを身をもって体験し、「落ち着く」という状態を頭でイメージできるようになると、やがて、薬の力を借りなくても落ち着くことができるようになるとのことでした。

 上の図にフラッシュバックもありますが、フラッシュバックは薬でなくても、以前、このブログでも取り上げたEMDRという方法もありますね。

 いろいろ症状がある中で、特にADHDのケースを取り上げて薬の話をするのは、ADHDは投薬による改善が一番望ましいという考え方が根底にあるのでしょうか。

 ADHDの改善薬として、メチルフェニデート除放剤アトモキセチンが挙げられていましたが、日本で使用できる薬はこの2種類だけとのことでした。
 効果としては、集中力が増したり、多動や衝動性を抑制できるそうです。
 副作用としては、食欲不振や不眠となることがあるそうです。

 アメリカで発達障害の薬の乱用が問題となったこともあるので、ADHDのお子さんをお持ちの方は、子供に投薬というのをためらわれる方も多いと思います。

 広瀬宏之先生のお話のように、望ましい行動をイメージさせるために時期を限定して薬を使用し、やがては薬をやめられるような状態へ持っていくようにするためには、信頼できるお医者さんに処方してもらうのがよいのでしょうね。
 子供の状態の変化を観察できなければ、薬をやめる時期を設定するのは難しいと思うので。

 広瀬先生は、二次障害を防ぐためにも、投薬によって本人の自己肯定感を高めることは必要なことだと述べていました。
 うつ病や不登校など、二次障害も大変ですよね
 
 
 
関連記事(1):どう向き合う?Eテレ きょうの健康「気になる子どもの発達障害 2日目」
関連記事(2):診断は早めに?Eテレ 先どりきょうの健康「気になる子どもの発達障害 その原因は?」
関連記事(3):ADHDの多動と自閉症の多動の違い(療育で多動は改善するのか)





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 アスペルガー症候群の子を育てている主婦です。療育や幼児教育に関心があり、読書の幅を広げています。

現在千葉県に住んでいます。出身は静岡県です。

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