ネットのニュースで興味深い記事がありました。
幼児の広汎性発達障害の診断のために開発された、幼児用脳磁計のニュースです。
3歳児検診(3歳半の所もありますね)で発見されることが多いと言われる広汎性発達障害ですが、問診や「見た目の様子」で検査しても、客観的とは言い難く、納得のいかない保護者も多いのではないでしょうか。
そのため、医療機器によるより客観的な診断方法が求められていました。
成人を検査する場合、PET(陽電子放射断層撮影)を使ってで脳の中の伝達物質の働き方を観察できたり、MRI(核磁気共鳴画像)で脳の中の形態や血流の変化を観察することもできます。
それが、幼児となると、PETは放射線被曝の危険性があり(少量ですが)、MRIは狭い空間にじっと留まらせることが難しいため、使用は現実的でないと言われています。
そこで、MEG(Magnetoencephalography)と呼ばれる幼児用の脳磁計が開発されたのだそうです。
金沢大学子どものこころの発達研究センター長の三邉義雄(みなべよしお)先生が、次のように語っています。
「超伝導センサー技術を使うMEGは、大脳による神経活動を磁場の変化とみなし、頭皮上から直接測定することができる装置です。
いわゆる、性能がいい脳波計のようなものなのですが、脳波計というのは頭に電極を付けることになるため、子供には向かないのです。
幼児用のMEGは、ハーフフェイスのヘルメットのような形状のところに頭を挿入するだけで、頭の全体を僅か5分間で測定ができてしまうのです」