発達障害児の療育ブログ 幼稚園

発達障害児の療育ブログ

アスペルガー症候群の子(さや)を育てています。 3歳のときから療育しています。 アスペルガー症候群・自閉症・ADHDなど発達障害に役立つ情報の提供を目指しています。 ABA・TEACCHなどの方法のほかに、効果的だったことも紹介します。

03/17

Mon

2014

幼稚園の卒園式。療育の成果など、いろいろ振り返りました。

 昨日は娘、さやの卒園式でした。
 幼稚園を転園して2年がたちました。

 卒園式は、母親の席が子供たちの後ろに設けてあり、自由に着席できたので、療育センターで一緒のお母さんたちの隣りに座りました。(狭いので母親以外は立ち見でした)

 幼稚園の卒園式、涙でバスタオルが必要でした。

 と書きたいところですが、以前の記事(発達の後退)にも書いたとおり、わりとニュートラルな気持ちでいます。

 卒園式は、子供の成長を喜ぶ場でもありますが、成長=感動にしてしまうと、後々子供に何かあったときに親として強い気持ちでいられそうにないので、「幼稚園に通えてよかったね」ぐらいのフラットな気持ちでいようと心掛けていました。

 なのでこの度の卒園に際して、一滴の涙も流していません

 もちろん、証書を堂々と壇上で受け取った娘をほめてあげることは忘れませんが、「成長を見て感動しすぎない」というのは自戒の念でもあるのです。

 
 娘が年少で入った幼稚園の入園式は、初めて療育センター以外の場所で母子分離が成功した場でもありますが、多動だった娘がきちんと着席し、泣いている子もたくさんいる中、娘は泣くこともなく、お話を聞いたり、先生の指示に従って列に並んだりしていたのです。

 そんな娘の姿をそれまで見たことがなかったので、感動のあまり、入園式では涙が自然に出てきました。
 
 年少の前半、参観日や運動会など行事がある度、しっかり取り組んでいる娘を見て、感動が胸に溢れていました。

 その後、このブログでも度々触れている不登園を経験するわけですが、親としても、感動ばかりの時期を経てのことなので、心のダメージは相当なものでした。

 新しい幼稚園でも入園式を経験するのですが、年少のときとは打って変わって、式をやっている部屋には入れず廊下にずっといました。
 参観日や運動会など、行事のときは人の多さが気になって泣いてばかりでした。
 

 娘にはアスペルガー症候群という発達障害がありますが、これからの長い人生、集団の中で求められる行動がきちんとできているときもあれば、不安に負けて集団に入れないときもあると思います。

 子供の成長で一喜一憂するのではなく、「その日その日に思いを込めて懸命に生きる」ということに比重を置いて生きていきたいです。




 と、ここまで幼稚園の卒園について書きましたが、節目といえば節目なので、療育と成長のことなども書こうと思います。
 療育センターも卒業となりましたし。


 娘の通う療育センターは感覚統合がメインのカリキュラムになっていますが、それによって聴覚過敏が良くなるようなことはありませんでした。
 娘の場合、触覚過敏が特に強くあるわけはないので実感がわかないのかもしれませんが、同じクラスの子で、粘土を触れなかった子が、翌年は触れるようになっていた、ということもあったので、効果がある子はいるのだと思います。

 療育センターで小集団を形成することで、順番を待つことやお当番の経験をしたりして、集団のルールが守れるようになりました。
 「集団の中のルールを守る」というのはわりと早い時期(3歳後半)に効果のあったことだと思います。

 文字や数などの学習系のことですが、これは療育センターではあまりやらないことなので、障害児向けの教室(ABAによる指導)に通い、自宅でも同じような取り組みをやったことで、順調に伸びています。
 
 現在、掛け算と割り算を学習中です。最近、くもんでない時計も読めるようになりました。(くもんの時計については別記事に書いてあります)
 アスペルガーの子は文章題が苦手な子が多いらしく、文章題も重点的に学習しました。
 いろいろなパターンの文章題を解いて、足し算と引き算の問題なら文章題もできるようになりました。
 お金の計算は1,000円未満ならできるようになりました。
 
 文字はひらがなとカタカナの読み書きができて、現在、1年生の漢字の読み書きを練習中です。

 多分、学習系のことは、障害のある子もABAを用いると伸びは早いと思います。
 同じ教室に通っているダウン症の子も、幼稚園卒園時にひらがなとカタカナの読み書きと、簡単な足し算と引き算はできていました。

 
 情緒の安定について。
 情緒の安定は幼稚園や学校など、社会的な場面で特に重要なことですが、それについては療育で効果を得るのは難しかったです。

 大きな集団の中で、常に安定した気持ちで過ごすというのは、不安の強い子にとっては大きな課題ですね。


 3歳から療育を受けた成果ってどんななの?と思っていた方もいると思ったので、ざっくりと就学直前までの現状を書いてみた次第です。


関連記事(1):子どもの発達が後退したときの乗り越え方
関連記事(2):仲の良いフリをする人。幼稚園の卒園式で見た光景。
関連記事(3):障害児の親が幼稚園でよりよい人間関係を築くには
関連記事(4):不登校支援ネットワークあんだんての活動。冬休みあけからの不登校(園)を読み解く





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自己紹介:
 アスペルガー症候群の子を育てている主婦です。療育や幼児教育に関心があり、読書の幅を広げています。

現在千葉県に住んでいます。出身は静岡県です。

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