発達障害児の療育ブログ

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アスペルガー症候群の子(さや)を育てています。 3歳のときから療育しています。 アスペルガー症候群・自閉症・ADHDなど発達障害に役立つ情報の提供を目指しています。 ABA・TEACCHなどの方法のほかに、効果的だったことも紹介します。

10/05

Sun

2014

カツアゲしない子にどう育てる?NHK Eテレ「エデュカチオ!」を見て

昨日のNHK Eテレ「エデュカチオ!」は、「どう育てる?わが子の金銭感覚」でした。



 私の娘は一人で買い物はできないので、自分でお金を使う場面というのは限られているのですが、私と一緒に出掛けたときに、たまに欲しいものを買っています。

 店員さんとのやり取りに緊張があるので、親や先生がついていないと買い物はできません。
 なのでお金に興味もあまりなく、モノを欲しがって癇癪を起こすということもありません。


 「エデュカチオ!」で紹介していた内容は、子どもへのお金のあげ方や額などの話でしたが、私は少し前に、障碍のある大人の人が中学生にカツアゲされたということを療育仲間から聞いたことがあって、どうせなら、番組テーマを「カツアゲしない子にどう育てる?」にしてほしいと思った次第です。


 障碍者とわかるバッジやワッペンでカツアゲ対象に

 
 知的障害、自閉症などは見た目からはわからないこともありますが、外出先で跳びはねたり 、うなり声を上げるなどの行動を威迫や暴力行為の手前と誤解され、警察沙汰になることもあります。

 「障がいをもっています」や「障がいを抱えています」などの文字が印字されたバッジやワッペンがありますが、障碍児(者)がこれをつけているのを見て、「ああ、そうなのか」と知ってもらい、無用なトラブルを防いでいこうという目的で作られたそうです。



 療育センターで一緒だった子もバッジを付けている子はけっこういました。
 電車でこのバッジをつけている人を見かけることもあり、普及しつつあるようですね。

 このバッジ、よいことばかりでもなく、バッジを見て唾を吐きかける人がいたり、カツアゲの対象とみなしてお金を盗ろうとする人もいるのだとか。

 私が聞いた話では、バッジを付けている知的障碍のある男性が、作業所からの帰り道、バス停で中学生に囲まれ、荷物を取り上げられ、お財布からお金を抜き取られたことがあったそうです。

 中学生たちは、男性の「障がいをもっています」というバッジを見て、カツアゲしてもバレないし、大した抵抗もしないだろうと思ったそうです。


 カツアゲする子はどんな子?

 カツアゲはお金を脅し取る行為なので犯罪ですが、きっかけはイジメの延長であることが多いです。

 本当にお金がない家の子もいるでしょうが、特にお金に困っていなくても、お金を湯水のように使う子で、持っている金だけではすぐに足りなくなってしまい、他人のお金にも手をつけるといった感じがします。

 カツアゲについてのニュースを見ると、カツアゲしたお金で複数の子におごったりする派手な使い方をする子が多い気がします。
 カツアゲをすることも、お金を使うこともゲーム感覚なのでしょうか。

 家庭環境が荒れているとか、親が無関心とかいうこともよく言われることですが、いじめっ子の脳を分析したニュースで、以前、興味深く感じたものがありました。

 
  以下、2008年11月頃のNational Geographic Newsです。

 脳のfMRIスキャンを使用する最新の研究によると、すぐにけんかを始めたり、うそをついたり、物を壊してはしゃいだりするようないじめっ子の脳には、他人の苦しみを見ると喜びを感じる回路を備えているいるかもしれないということがわかりました。

 研究チームでは、いじめっ子は他人の苦痛を目撃したときになんの反応も見せないだろうという予想していました。
 なぜなら、彼らは冷酷で、感情を高ぶらせるようなことがあまりないため、例えば、良心の呵責を感じることなくおやつの代金を盗むことができると考えていたからです。  
 研究チームの責任者、レイヒー氏は、「人が他人の苦痛を目にしたとき、自身が苦痛を経験したときと同じような脳内領域が光ることは、これまでの研究で判明していた。
 感情移入を示している反応だ」と話しています。
 
 最新の研究で、いじめっ子の脳の場合、該当領域がさらに活発な活動を行っているということが判明したそうです。  
 いじめっ子が示している感情移入反応は、扁桃体(へんとうたい)と腹側線条体(ふくそくせんじょうたい)の活動によってゆがめられたものだと想定されています。
 扁桃体や腹側線条体は脳内領域の中で、報酬や喜びに関係していると考えられている部位です。

 「つまり、いじめっ子は人の苦痛を見るのが大好きだと考えられる。この考えが正しい場合には、彼らは弱い者をいじめて他人を攻撃するたびに、心理的な報酬を受け取っており、反応の強化が進んでいることになる」とレイヒー氏は話しています。

 今回の最新研究では、うそや窃盗、公共物の破損、弱い者いじめといった経歴を持っている16~18歳の少年8人の脳の活動を検査しました。
 8人の少年は臨床分野で、攻撃型行為障害(aggressive conduct disorder)と呼ばれる症状を持っており、そのような経歴を持たない同年代の少年グループとの比較を通して調査が行われました。

 検査では、苦痛の状況を描いている短いビデオ映像数本をいじめっ子グループに見せました。
 映像には、つま先に金づちが落ちるシーンなど、不慮の事故を描いているものと、ピアノの演奏中にふたを閉めて演奏者の指を挟むシーンなど、意図的な行為を描くものが含まれていました。

 脳のfMRIスキャンを行った結果、喜びに関係する脳内領域と、苦痛に関係する脳内領域の活動が判明し、さらに、感情の統制に関係する脳内のある部位が、いじめっ子の脳では活動していないということが明らかになりました。

 言い換えると、いじめっ子は、例えば昼食の列に並んでいるようなときに、子どもが誤ってぶつかってきた場合、自分を抑制するメカニズムを欠いていることになります。
 「自己制御を欠いている点を処置する、もしくは埋め合わせる治療法を開発する必要性がある。いじめっ子が自己制御を欠いているのは事実だと考えているし、他人を傷付けるたびに心理的な報酬を受け取って、反応の強化が進む可能性がある」とレイヒー氏は語っています。

 

 なんとも怖い研究結果ですね。人の不幸や痛みを見て喜びを感じる脳の持ち主がいるなんて。
 自分の子どもがこういった人の被害に遭わないことを願うばかりです。


 エデュカチオ!のポイントは?


 カツアゲなど連想させないような穏やかな内容の「エデュカチオ!」でしたが、「賢くお金を使える子ども」になるための方法を提案していました。



 月に決めた通常のおこづかいは少なめの定額制にしておいて、普段のお手伝いではないような特別な仕事をしたときに、お駄賃を渡すとよいそうです。

「ありがとう」や「助かったわ」といった感謝やねぎらいの言葉をかけてあげると、人の役に立つことの喜びを学ぶこともできます。

 皿洗いや洗濯ものをたたむなど、普段のお手伝いに報酬を設定すると、「お手伝いはお金のためにするもの」といった考えが生まれてしまうので、洗車などの毎日発生しない「特別な仕事」の後にお駄賃を渡すのがよいのだそうです。

 尾木ママも、ご自分の子ども時代の話をしていましたが、給料日に給料袋を仕訳けしたものを子どもの前で見せて、お金には限りがあることをわからせるようなご家庭だったそうです。

 大人の工夫で子どもの金銭感覚をよりよく育んであげたいですね。



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 アスペルガー症候群の子を育てている主婦です。療育や幼児教育に関心があり、読書の幅を広げています。

現在千葉県に住んでいます。出身は静岡県です。

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